秋色庵 大坂家(しゅうしきあん おおさかや)は元禄年間(1688~1703年)創業、300年の長い歴史を誇る和菓子で有名な江戸の老舗。東京名物として知られる秋色最中や上生菓子、お汁粉などを製造・販売しています。
東京にある”大坂家”
火災による資料の焼失で詳細不明ですが、その昔、大坂表(おおさかおもて)で商売をしていました。
※『大坂』が『大阪』となったのは明治以降と言われています。
そして何らかの理由から江戸へ移ってきて、現代に至ったという風に推測されます。
江戸での創業は元祿年間(1688〜1703年)とされており、おおよそ300年前、現在の店主で十七代目になります。
秋色と書いて「しゅうしき」
秋色と書いて「しゅうしき」。
この独特の読み方は、実は大坂家の祖先にあたる「お秋」という娘の名前を由来としています。
寛文の末頃、大坂家の娘として生を受けた女性は、幼い頃から俳諧を学び、今で言うペンネームとして秋色女(しゅうしきじょ)および菊后亭秋色(きくごていしゅうしき)という俳号を名乗っていたそうです。
井戸端の 桜あぶなし 酒の酔
花見客で賑わう井戸端の様子を詠んだこの句は、輪王寺宮に賞せられ、お秋は一躍有名になったそうです。
そのお秋から名を取った桜、秋色櫻(しゅうしきざくら)が上野恩賜公園の清水観音堂にあり、代々植え継がれて現在は9代目にあたる桜が見られるようです。
看板商品、秋色最中
日本初の三色最中は秋色庵大坂家。同様の名称の最中が広まったため、昭和の初めに「秋色最中(しゅうしきもなか)」と改名。現在も当店の看板商品の一つです。
地元東京三田で愛される和菓子店
秋色庵大坂家は地元三田で歴史と品格のある和菓子店として愛され続けています。常連様が多く、店員と顔見知りというお客様もたくさんいます。女将さんを初め、店員さんは皆さんとても親切丁寧、しとやかなで笑顔が素敵な方々です。老舗の歴史と地元密着の温かみの両方を感じられるお店です。
●秋色庵大坂家●
〒108-0073
東京都港区三田3-1-9