あんこ百貨店をご覧になってくださっている皆さん、はじめましてこんにちは。
和菓子と本が大好き、日々活字と向き合っている新米編集者の小﨑朝美です。
仕事中、原稿に目を通していると、和菓子に関わる言葉がよく出てきます。
その度に、思わず顔がにやけて・・・それぐらい和菓子が大好きです。
そんな私は、和菓子を扱った本やマンガには目がありません。
おおっ!と思ったものを読んでは、出てくる和菓子を思わず買って食べてしまいます。
そこで今回皆さんにお薦めしたいのが浅野りん先生のコミック『であいもん』です。
主人公の和(なごむ)は、京都の和菓子屋の跡継ぎ息子。10年ぶりに帰郷し、そこで跡継ぎ候補として居候している少女一果(いつか)と出会います。
最初はぎこちない二人ですが、だんだんと親子のような関係になっていきます。
ここでは二人の成長や人間模様が描かれる中で、和菓子がとても良いアクセントになっています。
上生菓子が相手へのラブレターになったり。
みたらし団子が沈んでいた女性の厄落しになったり。
栗饅頭が若者の壮大なロマンになったり。
和菓子がまさに「美味しいとこどり」の存在になっています。
和菓子の豆知識も満載です。
御菓子の由来。
おはぎとぼた餅の区別。
練り切りの作り方。
などなど。
なかでも、栗饅頭に対して言った友人の一言に私はグッときてしまいました。
「俺さア 2個目はいつも中身を先食べて 空っぽになった皮を後から食べんのが好きなんだよ」
あっ 分かる(笑)。
包まれた袋に皮がペタッとくっつき、中々上手く取り出せなかったり、
食べているうちに、あんこと皮の間に何となく隙間が空いて、ボロボロ崩れてしまったりします。
それを逆手にとっているのが、この食べ方なんです!
変だと思われた方、ぜひやってみてください。
皮は甘くてしっとりした和風クレープみたいで、中身はこし餡と栗なので、きみしぐれの様な味わいで、意外に美味しいんですよ。
そんな 和菓子あるある まで入った『であいもん』。
ぜひ読んで見てください。
和菓子を買いに近くのコンビニに走りたくなること間違いなし!です。
秋の夜長に読書と和菓子。
和菓子に関わる本で【ちょっと一福。】
ほっこり幸せなひと時をご堪能ください。
- 小﨑朝美(編集部コラム)
和菓子大好き元書店員、今は雑誌の編集者として奮闘中の和菓子と本のコラム。 - 和菓子向上委員会のコラムはこちら